CGSホールディングス体制移行へ
2025年01月17日(金) お知らせ
製造業DXインテグレーターとして事業拡大

株式会社C&Gシステムズ(代表取締役会長:山口修司)は、金型製造業界向け国産アプリケーション・ソフトウェアの世界デファクトスタンダード化を見据えたアライアンス戦略の一環として、2025年4月1日に前身の旧コンピュータエンジニアリング社創業の地である北九州市に本店を置き、純粋持株上場会社「株式会社CGSホールディングス」、その傘下にグループ事業管理会社「株式会社CGS」、及び事業会社「株式会社C&Gシステムズ」の体制(CGSグループ)に再編します。 また、株式会社NTTデータエンジニアリングシステムズ(本社:東京都大田区、代表取締役社長:東和久)は、同社の製造ソリューション事業を「株式会社 NDES(エヌデス)」として独立させたのち、株式会社CGSによる株式会社NDESの51%の株式取得を経て、株式会社NDESはCGSグループに参加します。
背景と目的
日本の製造業において、売上高は約400兆円に達し、その約40%が海外現地法人の売上高となっています。これは、かつての完成品輸出型の製造業から、部材を中心とした輸出型や完成品の適地生産型の製造業へと進化していることを示しています。
さらなる海外市場の獲得を目指すためにも、グローバルにビジネスを効率的かつ最適に展開できる経営の実現が求められています。
これら製造業を取り巻く環境変化に適応するためには、業務の標準化、デジタル化、スマートマニュファクチャリングの推進、および現場データの活用が必要です。また、これを実現する手段として、各企業の製品における付加価値の向上を目指すQCD(品質、コスト、納期)の改善や、事業機会の拡大を促進する製造業におけるデジタル変革(DX:デジタルトランスフォーメーション)が重要視され、デジタル技術を駆使し、モノづくり企業に迅速で幅広い価値を提供できる、一定の規模を持った製造業DXインテグレーターの誕生が期待されています。
一方、「産業の米」と称される金型製造業では、金型の数量(組数)は2011年をピークに減少し続けていますが、生産額は増加傾向にあります。これは、日本に残る金型が複雑かつ高度化しているため、1型当たりの価格が上昇していることを示しています。付加価値を高めるために、「大型(一体化)」「精密」「新素材」といった高度化した金型づくりに各社が取り組んでおり、その難易度の上昇に伴って金型の価格も上昇しています。しかし、この過程では新たな投資が必要であり、採算を取るのが難しくなっています。ここでも、製造DX技術を用いた自動化などの生産性向上が求められています。
2001年日本の製造業が今後も高度技術の維持に努めていくための支援技術開発として、金型分野を中心に中小製造業のモノづくり力の強化と国内の3次元CAD/CAMの発展を目指し、経済産業省主導による「デジタルマイスタープロジェクト」(略称:シーマイスター)が実施されました。日本の製造業を半世紀にわたり支えてきた両社は、モノづくり企業の期待に応えるため、さらなる連携を強化することで、まさにシーマイスターが目指した既存の国産CAD/CAMメーカーとしての技術革新を中核に据え、製造業DXインテグレーターへと進化します。
新たな組織体制

各社の役割
会社名 | 役割 |
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株式会社CGSホールディングス(上場会社) | CGSグループの企業統制及び経営戦略 |
株式会社CGS(グループ事業管理会社) | CGSグループ全体の事業戦略 CGSグループ全体のシナジー創出 CGSグループ参画企業の拡張推進 |
株式会社C&Gシステムズ(事業会社) | 現在のC&Gシステムズの事業を踏襲 |
株式会社NDES(事業会社) | 株式会社NTTデータエンジニアリングシステムズの現在の製造ソリューション事業を踏襲 |
株式会社NTTデータエンジニアリングシステムズ | NDESの業務・販売・開発を継続支援 |
イベント予定日
主イベント | 日付 |
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株式会社CGSホールディングス(商号変更および会社分割) | 2025年4月1日 |
株式会社C&Gシステムズ | 現在のC&Gシステムズの事業を踏襲 |
株式会社NDES設立日 | 2025年7月1日 |
株式会社CGS設立日 | 2025年9月1日 |
株式会社NDES営業開始日(新組織編制スタート) | 2025年10月1日 |
製造業DXインテグレーターとしての活動概要
- 技術革新を中核としたCAD/CAM/CAEソフトウェアにおける自動化推進のための要素開発(AI開発を含む)を共同で進めます。
- 両社の技術を融合し金型加工だけでなく、金属加工への展開をコア事業として進めます。
- 型設計時に解析システムと連携することで、試作を減らし、そして属人化していた製造ノウハウをクラウド上に蓄積し、AIを活用して型設計から製造までの工程を自動化する機能開発を共同で進めます。
- 製造能力を高めるため、製造実績モニタリングを行い、各設備からの実績収集を行い、得られた情報を基に、生産管理システムを核としたFA事業展開を行うスマートファクトリー構想をクラウドサービスとして提供し、お客様の生産性向上にも寄与します。
- 両社が持つ知見と先端技術を融合し、次世代の情報インフラに取り組むことでデジタルツインの早期実現と自動化を目指します。
- この事業で培ったノウハウを東アジア、ASEAN地域に浸透させ、欧米市場も見据えてグローバル展開を進めます。
事業計画目標
- 組織再編に伴い国内金型CAD/CAM業界のトップシェアの優位性を活かして、生産管理システム事業の強化と共にシナジー戦略を推進し、2028年までにグループ全体で売上高70億円企業を目指します。
- CAD/CAM事業を中核に、新規事業強化戦略の一環としてCGSグループの拡大を積極的に実施し、2030年までにグループ全体で売上高100億円企業を目指します。
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両社が連携することで、国内金型CAD/CAM市場でのシェアがナンバーワンになるだけでなく、今まで個社で持っていた技術と知見を融合することで、製造業DXインテグレーターとして世界のモノづくりに貢献します。
また、顧客の課題解決を通じてスピード感をもって最大の価値を創出し、日本のモノづくりを牽引する企業を目指すとともに、両社に携わるすべての社員がやりがいを感じ、誇りを持てるグローバル・ニッチ・トップ企業を目指してまいります。
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