GP-LETTER
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2007年3月号 No.103
ユーザ訪問 株式会社肥田電器金型製作所様

〜 tools MX導入事例 〜
    5軸加工機導入により金型製作工数の30%短縮を実現

家電品からOA、自動車部品まで多種類に渡る金型を手がけ、製造プロセスを見直すことで金型納期の短縮を実現した肥田電器金型製作所様。
今月は滋賀県東近江市の工場を訪ね、釣取締役と竹内製造部主任、中嶋同係長にお話を伺いました。

 
株式会社肥田電気金型製作所様のご紹介

所在地
本社工場  滋賀県東近江市五個荘川並町838
TEL 0748-48-2234
代表取締役 社長 肥田 安正氏

―沿革についてお聞かせください―
【釣取締役】
昭和13年に親会社の肥田電器が大阪に創業したのがはじまりです。当時は耐熱性に優れたフェノール樹脂の成型加工を手がけ、大手家電品メーカと取引をしていました。その後グループでは製品設計から完成品の生産まで一貫して対応するようになり、肥田電器金型製作所がグループの金型部門として昭和44年に設立されるに至りました。
中嶋係長
釣取締役
竹内主任

これまでのシステム経歴について
【釣取締役】
昭和58年にGP製自動プロTOOL−Tを導入、3次元データを利用した金型の製作に取り組みました。以来平成4年にはCAMシステムPAX3D、続いて平成11年にはC3の導入と一貫してCAMはGP製のシステムを使い続け、現在はtoolsV3・MXを使用しています。
システムと業種拡大の関係について
【釣取締役】
TOOL−T導入当時の金型の作り方として当時一般的だったのは、一旦加工した物を人間の手で摺り合わせ、修正を行うことでした。しかし弊社は、世の中に3次元データを利用した加工方法が出現した時にすぐにその手法を取り入れました。その結果金型の仕上げは、ほぼ機械仕上げだけで済ませ、人の手を介さないことが当たり前になっていきました。それがやがて自動車の金型を扱っているある金型メーカに伝わり、そこから金型を受注したことが拡大の第一歩になりました。精度的に申し分のない金型を作る技量があれば、ジャンルを問わず通用することにつながります。
その結果として、設立当時は家電品の金型が主だったのですが、対象を徐々に拡大し、現在では自動車部品関連とOA部品などが50%程度を占めるようになりました。最近は大型CRTのフロント・バックカバーなどOA機器関連の部品が多くなっています。
金型加工について

CAM切削シーン【竹内主任】
内製工場で扱う金型の大きさは、射出成形機で850tクラスまでです。ワークの材質はプリハードン鋼やS55Cなどが多いですね。S55Cを荒取り加工する場合、Φ32・2Rのチップ式工具を使い、1800回転で送りは14000mm/minまで上げます。□800mm程度の大きさであれば等高線荒取り機能で約1日で加工が終了します。

5軸加工への取り組み

【釣取締役】
金型の複雑化が進み、工程が増えていく中、納期短縮を実現するために工作機械を設備する検討を始めました。 当初はワークや電極の加工時間短縮のため高速加工機を導入する予定でした。しかし工作機械の展示会でさまざまな機械を見ているうちに、たとえば側面にリブ形状が存在する金型部品を加工する場合、ワークあるいは工具を傾けてリブを直接加工すると、電極加工だけでなく放電加工も省略できることに気づいたのです。 従来の5軸加工はアンダーカットのある特別なものだけという概念はなくなっていました。
導入への課題

5軸加工機による金型加工【竹内主任】
実際に導入するには精度の問題がありました。精度に起因するものには機械や工具取り付け、工具そのもの、CAMによるものなど様々な要因の積み重ねとなります。総合的に考えて機械は繰り返し位置決め精度の高いタイプを選定することになりました。CAMは丁度タイミングよく5軸対応(ワンチャックホール加工)のtoolsMXがリリースされたばかりだったため、加工データの精度の心配が不要なことからMXを選定しました。3軸加工におけるシステムの使い方とインターフェイスがまったく変わらないことや、5軸加工でワークとの干渉チェックができることも大きな要因です。
5軸加工導入効果

【竹内主任】
まず段取り時間が圧倒的に短縮されました。従来はベッドにワークを載せ、機械に合わせてワークの位置を微調整していたものが、ワークの位置に合わせて機械が自動でX,Y軸を合わせてくれます。現場では終業時間間際でのワークセットは、担当者に断られることもあったのですが、今では快く引き受けてもらえるようになったほどです。底面を除いた5面を加工する場合でもワークの置き直しが不要になりました。
側面を加工するには当初工具を90度傾けて加工していましたが、取り付け治具との干渉やストロークが狭くなることから、現在では最大で45度程度までに抑えた使い方をしています。これによりボールエンドミルを使った場合、工具の最も効率のよい部位で加工できるなどの利点も得られます。

【中嶋係長】toolsではワーク平面機能を利用することで、形状に対して工具の位置を簡単に決められることも、最適な加工条件を引き出す要因の一つです。結果として工程は全体で約30%削減できました。現在最小で0.3Rまでを直彫り加工しています。

【竹内主任】効果はほかにも波及しています。放電加工から直彫り加工に切り替わったことで、電極設計工程・電極加工・放電加工がセットで削減できました。□700mm程度の金型では、以前に比べ全体の3割程度の工数削減を実現しています。結果として納期の短縮に結びついております。
今後についてお聞かせください

【釣取締役】
さらなる受注拡大を目指して、積極的に設備を増強する予定です。
GPに対するご意見、要望などはありますか

【中嶋係長】
いつも必要なときにサポートしてもらっております。早い段階でポスト設定の対応をしていただいたおかげで、5軸加工をスムーズに実現できました。

【竹内主任】
今後は位置決め5軸、同時3軸加工(ワンチャックホール加工)を発展させ、同時5軸加工に挑戦していきたいと思っております。

肥田電器金型製作所様の今後ますますのご発展をお祈りします。本日はありがとうございました。
◇編集部注
同時5軸加工機能については現在機能開発中です。

第5回認定試験開催のご案内

●開催日程  平成18年5月13日(日)
●開催場所  東京、北関東、大阪、名古屋

・お問い合わせは、最寄の営業所あてにご連絡ください。
・tools V3 バージョン3.2での試験となります。


GP Customer Direct 更新情報
 

テクニカルサポートサイト「GP Customer Direct」は 3/30に更新予定です。
http://www.graphicproducts.co.jp/support


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