GP-LETTER
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2002年2月号 No.48
焼き入れ鋼の直彫り加工


最近ではプラスチック金型においても、高い耐久性と高い精度が求められ、焼き入れ鋼を使った金型が採用されることが多くなってきています。このため焼き入れ鋼の直彫り加工が注目されています。
ラジコン送信機ケース
≪ラジコン送信機ケース加工概要≫
ワーク寸法 190×130×40 (mm)
材質 SKD61 (HRC50相当)
データ作成 TOOLS Version 2.0
演算時間 1時間 13分(CPU Xeon 2.2GHz)
工作機械 主軸回転数:20,000r.p.m
    最大切削送り速度:16,000mm/min
加工時間 6時間 38分
協力 大陽工業株式会社
    日進工具株式会社
焼き入れ鋼の直彫り加工
焼き入れ鋼は硬度が高いため、荒取りから仕上げまでをすべて直彫りすることは難しいとされ、これまでは焼き入れ前に荒取りし、焼き入れ後、放電・研削による仕上げ加工することが一般的でした。
最近では工作機械、ツーリング、工具など機械設備の向上により、焼き入れ処理された HRC50 程度の硬さの材料も荒取りから仕上げまで直彫り加工することが可能になってきています。しかし効率的な加工を実現するためには、工具にかかる負荷を制御して一定以下に抑えた切削パスが不可欠となります。今回は、TOOLS による焼き入れ鋼の直彫り加工の事例を紹介します。

■大荒取り

等高線荒取り / 3R BALL(超硬ソリッドエンドミル)
等高線荒取りの負荷軽減機能によるトロコイドで加工。コーナ部など切削量が増大する部分では、切削量を指定範囲内に抑えて、工具にかかる負荷を一定以下にします。さらに切削パスがエッジとなる部分に円弧を挿入することで切削送り速度の著しい減速を回避することが可能となり、加工時間の短縮を実現します。ソリッドエンドミルによる高硬度鋼の効率的な荒取りには、このトロコイド加工が適しています。
加工モード 等高線荒取り(負荷軽減/トロコイド)
ピッチ XY=2mm / Z=0.35mm
仕上げ代 0.2mm
回転数 18,000r.p.m
送り 4,320mm/min
加工時間 59分

■コーナ部仕上げ

取り残し加工 / 0.5R BALL(超硬ソリッドエンドミル)
このコーナ部仕上げでは前工程が1Rであるため、隅部には仕上げ代より多くを取り残しています。形状の深いところの隅部を加工するために、工具突き出し長さを 21mm としているため、一層、切削負荷を一定以下に抑えることが求められます。

TOOLS の取り残し処理の機能では、切り込み量を指定することで、切り込み量一定で追い込んでいく切削パスをシステムが自動作成します。また切削方向も傾斜角度を指定することで、稜線方向と直交方向からの切削パスを自動作成します。このように切削負荷を十分配慮した切削パスにより、長く突き出した小径工具においても、高硬度鋼の安定的な加工を実現しました。
取り残し加工
加工モード 取り残し加工
ピッチ Rmax=0.001
切り込み量 0.04mm
仕上げ代 0
回転数 20,000r.p.m
送り 672mm/min
加工時間 30分
加工概要
加工概要
PDF NO.48
FAX紙面
(PDFファイル 121KB)
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